量産品とは違うのだよ、量産品とは。 「知の構造化センター シンポジウム」に行ってきた
ずいぶん前に申し込んだシンポジウムに行ってきた。Hashtagは絶対#chinpo だろうなぁと思ってたけど会場が完全に電波入らずWifiも提供されてなかったので、誰もつぶやいていなかった気がする。
ネタ的には
- 「Web集合知時代の『情報力』」 橋本大也 (データセクション株式会社 会長)
- 「Webからの知の構造化」 松尾 豊(東京大学 知の構造化センター)
- 「Microsoft Bingの概要と方向性(仮題)」 鈴木慶一郎(マイクロソフト ディベロップメント株式会社)
- 「Wikipediaと構造化知識(仮題)」 中山 浩太郎(東京大学 知の構造化センター)
- 「言語処理と医工連携(仮題)」 荒牧 英治(東京大学 知の構造化センター)
- 「デザインの構造化(仮題)」 岡 瑞起(東京大学 知の構造化センター)
- 「ウェブ時代の学術情報流通支援」 大向 一輝(国立情報学研究所)
正直IT系の大学院行った身として、セマンティクスとか(人工知能上がりの人の天下り先で)マジで怪しいし最近のネット事情も全然知らないおっさんが、新聞ベースのモデルをまんまネットに持ってきて足りするのを期待していただけに、軽い衝撃を受けた。
前提として、自分の先入観では、医学、工学、宇宙は間違いなくアカデミックを見てると将来どんな技術が出てくるのか分かる気がすると思っていた。しかし、ネットの事に関しては企業や個人の開発の方が進んでいて、最近のアカデミックの人たちはあまりネットに対して出てきてなかった気がするが、そんなこと全然無かった。正直すごいのたくさんありまくり。思い違いも甚だしかった。
特に荒巻さんの「言語処理と医工連携(仮題)」の中で紹介された「TEXT2TABLE」(参考:http://luululu.com/text2table/)とか正直魔法使ってるとしか思えません。電子カルテの平文を解析していつなぜ何をしたかを解析してしまいます。しかも、入院したのか、勧めたのみでしなかったのかなどまで認識して可視化するとかどんだけーといった感じ。
発表の最後でも言ってたけど、医学がからむと予算が付きやすいらしくCS系の10倍の予算があるのでみんなもやると良いよ。みたいな事を言ってました。NLPやってる人は、医学を絡めた所から出発するといいかもね。とか思ったけどよく考えたらNaist組とかそっち系が多い気がするのはこのためか?
アカデミックチームは、成果は期待されてるかも知れないけど、企業ほどじゃないだろうし、バカな上司率は格段に低い環境ぽい。そんな環境で生活に困らないだけのサラリーを貰い先人の知識がジャブジャブある毎日に漬ってたら、そりゃ凄い物も生まれるよね。適当にライブラリを使ってマネタイズの事ばかり考えてるチームからは生まれない物がどんどん生まれそう。
実際量的にも大量の物を扱うためにスピードも重視されてるし、それらを使ってどのようにイノベーションを起こし活用していくかといった事も冷静に考えられている。意外と日本も良い国だなと思った。
ライスワークではしょうがなく量産品を作ってるかも知れないけど、趣味の範囲ではとびきりのワンオフ作りたい。