When it’s ready.

出来るまで出来ない

10年前のCG業界と、現在のクラウド業界が似ている件

嵐のような2週間が過ぎて、なんとなくホッとしている。生活のリズムが変わる瞬間ってなにかひらめく事が多いように思う。そんな感じで、今日ひらめいたことをエントリー
(キリよく10年前にしちゃったけど、15年くらい前が正しいかも)

これまでの10年、これからの10年

CG業界(特に3D)の10年前っていうと、SGIがピークを超えたくらいで日本ではCG業界と呼べるくらいに人が増えたあたりだと思う。WindowsでまともにAdobeのソフトが動いたり3Dソフトが動いたり。そうだ、Macが元気がなくなったのもこれくらいだったかも知れない。そして今や、TVや映画、紙その他もろもろでCGを使わない物はない状態になっている。10年以上CGで飯くってる人は、意外と少なくて今でもプロでいたとしたらそこそこな人になって居る気がする。
一方2010年のクラウド業界。普段は、クラウドって言葉を使っているだけでその人の話を半分も聞かなかったりする自分だけどあえてクラウド業界という言葉を口にする。実際には、クラウドってなんやねん!とか、どうやって儲けるの?とか、適用するにはどうするの?とかそういう人が多いかも知れないけど、意外とEC2がないと生きていけない人たちや、それ向けにサービス展開している会社もあったりするし、AppEngineだって課金料と処理量が以前のアーキテクチャからは想像も出来ない比率で利用出来たりしている。

”クラウド利用して、今まで不可能だったことが可能になりました。(処理量的に or 金額的に)”

 これって、10年前くらいのCG業界にそっくりだなぁと感じる。それまで、手書きだったり、ストップモーションだったりしていた処に、PCでサックリぱぱっとできちゃう物が現れた状況が似ている。似てるんだけど全然似てないのは、参入障壁の低さ、もう全然違う。10年数年前にCGやるならやたら高いPC買った上に、さらに高いアプリケーションの保守費を払わなければならなかった。それをテープに落とすとなるとBETACAMデッキが必要で軽く4桁万円は必要だった。一方、現在クラウド利用して、なにかサービスを提供しようとするとどれくらいかかるかというと、たぶん20万もあれば結構贅沢な環境が手に入る。個人でもどうにか出来そうな金額で始めることが出来る。その違いはどのように今後に影響を与えて行くか予想すると、CG業界は20年くらいかかってAVETERみたいなの作れるようになったけど、クラウド業界では5年もかからないで今からは想像もつかないサービス(次のレベルのサービス)を提供出来るようになると思う。

CGを作ると言うことと、CGソフトを作ると言うのは似て非なるもので現在CGアプリケーションの定番は片手で数えるほどしかない。それらは、バージョンが2桁に突入する勢いで連綿とつづいている為、新参ソフトが全然シェアを奪えていない状況にある。こんなに爆発的に業界が大きくなったのに、使ってるアプリの種類は全然増えていない。むしろ、減っている気さえする。たぶん、クラウド業界も同じような傾向になりそう。

同じ頑張るなら早い方が良い

10年前の学生と現在の学生のCG作品を見比べたら想像以上のクオリティ差に唖然とする。PCも速くなってるしソフトウェアも改善されているが、それ以上の差を感じるものがある。もし、今年のCGを10年前のシーグラフに出すことが出来たら余裕で賞をとれるに違いない。しかし、だからといって、今の学生のほうが就職的にモテモテだ、とは思えない。ココ数年の日本の勢いと世界的な経済状況にもよるかも知れないが、10年前のほうが人不足で圧倒的な売り手市場だった、一方現在はCG出来る人はそこそこ供給されている。
昔の人のほうが頑張ってなかったか?とは思わないが、今の子のほうが頑張ってる気がする。ただ、時期的な違いにより差が出きている。新しい業界の物を習熟するには、なるだけ早くスタートを切った方が良い、身にしみてそう感じる。

今クラウド業界は、無いに等しい。クラウドを利用する人々は増えてきたかも知れないが数十万台規模でクラウドを組める人がどれだけ居るだろう?数百台でも良い。ただ並列で台数を増やすのではなくCPUやOSの境を気にすることなく何百何千と言うコアを自在に組める人がどれけいるのか?もし、そんな技術者がウジャウジャ居る状態になったらどんな事が出来るようになるのか?そんなことを想像するだけでわくわくする。さらに一歩先を行く人は、そんな環境になった世界で発生するであろうボトルネックを解消する仕組みを今から考えているかも知れない。そんな人達が、真に居座るクラウド業界の人かも知れない。俗に言うインフラ技術者だ。そんな人達は今まさにモテだろう。どこでも働けるわけではないが、どこかでは必ず必要と差れる人々である。だったら、とっととやっちまった方が良い。5年後ではなく今直ぐに
クラウド業界が無いに等しいと思う理由は、いろんな言葉が少ないからである。クラウドの状況を表す単語や利用状態の単語達がまだ存在しない。何事も状況をより細かく説明出来る単語があるかどうかでその業界の習熟度がわかる(日本の魚の名前の多さは異常)。今後クラウド向けのボキャブラリーが増えていき、自分の親たちが日常で使うようになった時にクラウド業界が一般化したと言えるかも知れない。

そういう事を考えると、「今からITやるなら、CGIよりKVSでしょ」見たいな会話がもっとなされるべき

同じ頑張るなら新しい技術の方が有利だよね。(ただし今後廃れない技術に限る)

一方CG業界では

立体視が相当熱いことになっている。CG業界久しぶりの改革が起きる予感。この技術に関しても、早い所習熟しておいた方が今後楽になる。立体視業界もまだまだ、状況を説明する単語が少なくて、未熟なジャンルなので、早いところ興味がある者どうしで集まって勉強会なりするべき。集まったとしても、アプリとかPC環境とかまで揃えられないのが辛いけど・・・

Panaさん3Dカメラ貸してください。